【資料編】 資料1:倉敷交通バリアフリー基本構想検討委員会 委員名簿  学識経験者         ◎新田保次  大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻教授  高齢者・身体障害者団体等代表 熊澤昭和  倉敷市車いす友の会会長                 片岡美佐子 倉敷市視覚障害者協会会長                 中田恒正  倉敷市老人クラブ連合会会長                 高尾肇   倉敷市社会福祉協議会福祉課長  市民代表           松本晃昭   くらしきTMO(倉敷コンベンションビューロー)                ○中村陽二  倉敷まちづくりネットワーク世話人  事業者代表          中村公彦  倉敷商工会議所  公共交通事業者        豊後博已  JR西日本岡山支社総務企画課長                 守屋政幸  水島臨海鉄道取締役施設部長                 福光敏明  岡山県バス協会(下津井電鉄)  国土交通省          中山淳輔  中国運輸局岡山運輸支局企画調整官                 小林猛志  岡山国道事務所玉島維持出張所長  岡山県            串田慶男  備中県民局維持補修課長  公安委員会          石井清志  倉敷警察署交通官                 藤本克巳  児島警察署交通課長                 宍戸英信  玉島警察署交通課長  倉敷市            岡田光彦  保健福祉局参事                 山岡芳郎  建設局土木部長                 大塚英一郎 建設局都市計画部長  事務局            佐藤秀一  建設局都市計画部参事                 中西文孝  倉敷市建設局交通政策課長                 小西康夫  倉敷市建設局交通政策課長補佐                 下村隆之  倉敷市建設局交通政策課主任   ◎委員長 ○副委員長 資料2:交通バリアフリーワークショップ (1) 実施概要  【内容】   ・ 第1回:まち歩き、問題点マップの作成   ・ 第2回:整備計画案の検討、基本理念の検討  【開催日時・参加者数】   倉敷    第1回 平成17年 7月15日(金) 13:00〜16:30 参加者数57名    第2回 平成17年11月22日(火) 13:00〜15:00 参加者数26名   新倉敷    第1回 平成17年7月5日(火) 13:00〜16:30 参加者数43名    第2回 平成17年11月14日(月) 13:00〜15:00 参加者数17名   児島    第1回 平成17年 7月27日(水) 13:00〜16:30 参加者数48名    第2回 平成17年11月28日(月) 13:00〜15:00 参加者数16名  * 参加者:肢体不自由者(車いす使用者等)、視覚障害者、聴覚障害者、高齢者、子連れの市民、地区住民、商店街関係者、NPO、公共交通事業者、公安委員会道路管理者(国、県、市)等 資料3:パブリックコメント 実施日:平成18年2月1日〜2月14日 実施方法:市の広報による意見募集のお知らせ、市役所及び各支所に設置閲覧、市ホームページ掲載 応募数:4件、意見数:14件 鉄道について 新倉敷駅     ・新倉敷駅に新たに設置されたエレベーターは南口からしか使用できない。肝心の新幹線側からのエレベーターがなく、時間どおりに利用できない。                         ↓ ・基本構想では、自由通路の南北に駅前広場〜改札階へのエレベーターを設置することを位置づけ、地上〜改札〜ホームのバリアフリー経路を整備していきます。               倉敷・新倉敷駅 ・倉敷駅、新倉敷駅はホームが地上レベルにあるが、改札が2階にあるため、階段を上り下りしないと利用できない。階段を使わずにホームに行けるようにしてもらいたい。                         ↓ ・基本構想では、上下移動の負担を軽減するため、倉敷駅の駅構内のエレベーターの設置、新倉敷駅の自由通路にエレベーターの設置を位置づけ、地上〜改札〜ホームのバリアフリー経路を整備していきます。 その他 ・井原鉄道に乗りたいと思っても、各駅にエレベーターがないため利用できない。(車いす使用者用のキャタピラ付いた昇降機は恐いので利用したくない)                         ↓ ・基本構想では利用者が多く、優先的、先行的に取り組む3駅について位置づけましたが、長期的には市域全体の移動と交通のバリアフリーの推進を目指しています。           ・井原鉄道においても、事業者の協力を得ながら、長期的にはバリアフリー化に努めていきたいと考えています。  乗り換えについて 倉敷駅 ・JR倉敷駅と水島臨海鉄道倉敷市駅は隣接しているが、一旦駅の外に出ないと乗り換えできない。倉敷駅1番ホームと倉敷市駅のホームを地続きにして、相互乗り換えできるようにしてほしい。                         ↓ ・現在の構造状況での対応は難しいと考えます。ただし、鉄道高架事業を実施する際には利便性を高めるための検討を行っていきます。 バスについて  共通 ・低床バスが少なく、車いす使用者は乗り降りに苦労する。                         ↓ ・基本構想では、車両更新時にはノンステップバスを導入することを推進していきます。 ・運行本数が1時間に1本程度の路線にも関わらず、バスが2台連なって走っていることがあり、運行効率と利便性が悪くなっている。(倉敷駅〜大原美術館、倉敷駅〜中央病院、新倉敷駅〜玉島中央町)バス会社間で運行ダイヤを調整出来ないか、働きかけていただきたい。                         ↓ ・列車の時刻との乗り継ぎ等を考慮して運行時刻を設定しているため、起終点が異なる路線が、同じ道路を通行しなければならない路線もあり、また、渋滞などの道路事情も加わり、バスが重複してしまう状況です。 ・運行効率と利便性を踏まえて、関係各社と調整を図り、利用しやすいバス交通を確保できるよう検討していきます 駅前広場について 倉敷駅 ・バスターミナルにエレベーターが整備されているが、離れた場所に設置され、屋根がない。このため、車いす使用者は雨が降ると利用するのに濡れてしまう。また、列車やバスに乗り遅れたり、体調に影響を及ぼす。                         ↓     ・現段階では、エレベーターの位置の変更、上屋の設置は、バスターミナル等の立地条件により改善することは難しいと考えます。 ・鉄道高架事業を実施する際には、利用しやすい動線を考慮して検討していきます。 歩道について 倉敷駅 ・倉敷駅前の歩道では経年変化による地盤沈下、ひび割れ、段差があり通行しにくい。 新倉敷駅 ・新倉敷駅にあるタイル歩道ではタイルが沈んだりしている所があり、危険だと思います。                                   ↓ ・基本構想では、既設歩道について「段差、急勾配箇所の改善」、「路面の凹凸の改善」を位置づけ、整備していきます。                            ↓ 共通 ・高齢者にとって足腰に負担にならない歩道をつくってほしい。                         ↓ ・基本構想で特定経路に位置づけた路線では、国が定めるバリアフリー基準に基づき、誰もが歩きやすい歩道の整備を進めていきます。 共通 ・点字ブロックは黄色が一般的だと思っていたのに、それ以外の色や形状があり、戸惑うことがある。                         ↓ ・点字ブロックの色は、弱視者がブロックを識別しやすいように、黄色のブロックが多く使用されています。基本構想で位置づけた路線では、識別しやすいよう随時改善していきます。また、本構想では弱視者用の誘導ラインの整備を位置づけ、識別しにくい点字ブロックがわかりすいようにしていきます。    共通 ・雨の日に歩道のタイルが滑ったり、水が溜まりがあると歩きにくいので、解消してほしい。                         ↓ ・基本構想で位置づけた路線では、水溜まりになった箇所は水が溜まらないように補修を行い、道路新設時等には水溜りができにくい舗装を施工するなど、誰もが歩きやすい歩道の整備を進めていきます。 その他 共通 ・障害者用の駐車場が少ない。                         ↓ ・公営駐車場では身体障害者用駐車場を増やすことを検討し、民営駐車場については倉敷市福祉のまちづくり条例に基づき設置するよう働きかけます。 その他 ・田舎に居住する高齢者が買い物や通院など日常の生活や、たまには行事に参加し、音楽、文化が楽しめるよう、外出する交通手段としてコミュニティバスを導入してほしい。                         ↓ ・交通バリアフリー法では、駅周辺の徒歩圏を対象としています。 ・しかし、基本構想では、「多様な交通サービスが充実した持続可能なまちづくりの推進」を基本方針とし、長期的には市域全体の交通バリアフリーの推進を目指していきます。 資料4:関連法・参考資料リスト (1)関連法令 ○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成12年5月17日法律第68号) ○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律施行令(抄)(平成12年10月4日政令第443号) ○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成12年11月1日運輸省・建設省令第九号) ○移動円滑化の促進に関する基本方針(平成12年11月15日国家公安委員会・運輸省・建設省・自治省告示第1号) ○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律施行令第一条第二号に規定する旅客施設を利用する高齢者及び身体障害者の人数の算定に関する命令(平成12年10月4日総理府・運輸省・建設省・自治省令第一号) ○移動円滑化のために必要な旅客施設及び車両等の構造及び設備に関する基準(平成12年11月1日運輸省・建設省令第十号) ○重点整備地区における移動円滑化のために必要な道路の構造に関する基準(平成12年11月15日建設省令第40号) ○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に係る信号機等に関する基準を定める規則(平成12年10月25日国家公安委員会規則第17号) ○ユニバーサルデザイン政策大綱(平成17年7月) (2) 参考資料 ○公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン(平成13年8月) ○道路の移動円滑化整備ガイドライン(平成15年1月) ○参加型福祉の交通まちづくり(平成17年1月) ○バリアフリー歩行空間ネットワーク形成の手引き(平成13年1月) ○都市交通のユニバーサルデザイン(平成13年12月) 資料5:用語の解説 1.バリアフリー 高齢者や身体障害者等が生活するうえで妨げとなるバリア(障壁、障害)のない状態。あるいは高齢者や身体障害者等が自立した活動を行えるように生活の場や公共の場からバリアを取り除くこと。段差などの物理的障壁のほか、社会的、制度的、心理的障壁の除去もいう。   2.ユニバーサルデザイン 高齢者、障害者等の利用に限定せず、すべての人が利用しやすい製品、建築、空間などのデザインのこと。 3.ワークショップ 「仕事場、工房、研修会」などを示す言葉で、具体的な物事を詳しく検討する会議や体験的に技術を習得する研修会などの意味として使われる。まちづくりの場合には、さまざまな立場の参加者がともに調査活動、課題の設定、提案の作成、実現のための仕組みの検討など、協同作業を行う活動(集まり)のことをいう。   4.パブリックコメント 行政機関が政策の立案等を行おうとする際にその案を公表し、この案に対して広く市民・事業者等から意見や情報を提出していただく機会を設け、行政機関は、提出された意見等を考慮して最終的な意思決定を行うというもの。   5.ネットワーク 「網状組織にする、網状につなぐ」という意味であり、本構想では複数の道路や交通サービスを網状に結ぶことにより便利で代替性のある経路や交通手段を確保する意味として使用している。   6.シームレス 継ぎ目のない状態という意味で、利用者が複数のサービスを違和感なく統合して利用できること。 7.ライフステージ 人間の一生を段階的に区分したもので、通常は幼年期・少年期・青年期・壮年期・老年期に分けられる。 8.コミュニティバス 大型の循環バスとは異なり、バス路線から外れている交通不便地域や道路が狭い地域に小型バスを走らせ、気軽に利用できるようにするもの。   9.ノンステップバス 床面を35p程度(通常は、65p以下でワンステップ)まで下げて乗降口のステップ(階段)をなくしているバス車両。利用者が容易に乗降できる。   10.モータリゼーション 日常生活において,自動車の使用が普及し,一般化すること。   11.フォローアップ 追跡調査、検証を行うこと。本構想では構想策定後の事業進捗の管理や効果を検証することをいう。 12.ニーズ 「必要、要求」という意味であり、広く人々が必要としているものの意味で使われる。 13.IT技術などを活用した案内システム 最先端の情報通信技術を用いて人と道路とまちを情報でネットワークすることにより、高齢者や障害者を含む歩行者、車いす使用者、自転車利用者等に、安全・安心・円滑な移動環境を提供するためのシステムをいう。   14.オストメイト 人工肛門や人工膀胱を持つ人たちのこと。疾患部の全部または一部の摘出手術を受け、腹部に排泄のための孔(ストーマ)を設け、排泄、排尿に対応するための袋(パウチ)を装着している。   15.多機能トイレ 車いすで利用できる広さがあり、乳幼児用ベッドなども装備されている。身体の不自由な方ばかりでなく、お年寄り、赤ちゃん連れ、けがをされている方などにとっても利用しやすいトイレで、オストメイト(人工肛門保有者、人工膀胱保有者)のパウチやしびんの洗浄ができる水洗装置等が設置されている。     16.ホームドア 駅のホームの縁端に設けられたホームと線路を仕切るドア。開閉部分は列車のドアと同時に連動して開閉される。 17.エスコートゾーン(視覚障害者用道路横断帯) 横断歩道に設置される視覚障害者用横断帯。幅30cm程度で、丸い突起が並び、視覚障害者が横断歩道をまっすぐ歩く助けとなる。   18.ヒューマンスケール 人間の感覚や行動に適合した、適切な空間の規模やものの大きさのこと。   19.タウンモビリティ 高齢者や障害・病気・ケガなどでスムーズな移動ができない人たちに、商店街や商業施設が、電動スクーターや車いすを貸し出して買い物や散策ができるようにする「外出支援」の取り組み。   20.アウトカム指標・アウトプット指標 「何を整備したか、何がどのよう程度できたか」など単純な数値による指標を“アウトプット指標”といい、受益者(市民)の観点からとらえた具体的な効果や効用を基準とする指標を“アウトカム指標”という。