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オーストリアの短期留学を振り返って

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 今回、オーストリアのサンクトぺルテンに短期留学させていただき、多くのことを学ぶことができました。

 実技面では、ピアノと声楽のレッスンを受けました。今までは間違えずに弾くということを第一に考えていましたが、今回のレッスンで一音一音大切に心を込めて弾くことや、作曲者の意図を大事にして、その上で自分の音楽にしていくということの難しさを感じました。またコンサートを前列で見ることができ、ピアノを弾く人の手の動きや、指揮者がどのように演奏する側に指示を与えているのかなど、細かい動きを見ることができ勉強になりました。

 次に、現地の人の心温かい優しさに触れたことです。初めての場所でとても不安でしたが、そんな私に気を遣ってくれて、多くの人が声をかけてくれました。ホストファミリーは私がたくさんの人と触れ合えるように、学校で友達を紹介してくれたり、ホームパーティーなどに連れて行ってくれたりしました。そのおかげで、すぐに打ち解けることができ、友達もたくさんできました。

 今回私が留学している間に、日本では「東日本大震災」という大きな災害が起きていました。そのニュースは、すぐにオーストリアにも流れてきました。しかし詳しいことが分からず、とても不安でした。日本を離れてみて、改めて日本を愛する気持ち、日本の伝統や日本の良さなどを感じることができました。私自身も心配しましたが、ホストファミリーをはじめ、多くのオーストリアの人が私を見るたびに、心配して声をかけてくれました。その時に、人の優しさに触れることができました。

 オーストリアと日本はとても離れているけれど、人と人との繋がりは、国や距離関係なく、心の結びつきが大切だと思いました。これからもこの縁を大事にして、また機会があれば是非訪れたいです。そして今回学んだことを、これからの大学生活に生かし、自分の信念である、「人を感動させられることのできる音楽」を作っていきたいです。