「高梁川流域の起業人」第3回

「高梁川流域の起業人」第3回

「高梁川流域の起業人」まぁさん屋 店主 相川雅子さん

相川さんが「繋がる」と書かれた紙を持った写真


 倉敷市玉島生まれの玉島育ち。結婚後も玉島で暮らし、夫が経営する仕事を手伝っていましたが、「いつか何かしらの店を持ちたい」という夢を叶えようと、30歳のとき移動販売を始めました。


 もともとハンバーガーの調理や商品開発の経験はありませんでしたが、「他の店と競合しないジャンルで、気軽に買ってもらえる」(相川さん)ことから、あちこちで売られているハンバーガーを食べて味やコストを徹底的に研究。週末を中心に近隣各地のイベントへ出向き、販売するようになりました。


 人気を裏付けるように、お客さんから店を出してほしいという声が増えました。さらに2013年、玉島地区のB級グルメコンテストで優勝したことも、起業への大きな後押しに。初期投資については、移動販売での蓄えがあったことから苦労しなかったそうですが、相川さんは「家族をはじめ、まわりの協力がなければできなかった」と振り返ります。



 アメリカ風の店内は、相川さんのこだわり。「大人の遊び場的な、気軽に集える場所を玉島につくりたかった」という思いを形にしたものです。飾られている雑貨は1000点を超え、中にはお客さんが持ってきてくれたものもあるとか。


 「最近は地元客を含め、年齢層が幅広くなった。人が集まることで少しでも玉島の町に賑わいが生まれるとうれしい」と相川さん。穏やかな玉島の町に新たな風を吹かせるべく、ハンバーガーを通じて客と心を通わせます。


お客さんと楽しそうに話す相川さんの写真