協働推進レポート

協働推進レポート

平成28年度協働推進レポート

はじめに

倉敷市が、平成20年3月に倉敷市協働の指針を策定してから、8年が経過し、NPOを取り巻く環境、そして、地域を取り巻く環境も大きく変わってきました。

平成23年の時点で143件だった市民との協働事業の数は、平成27年度には、200件を超え、多くの市民活動団体と共に、事業をするようになっています。

財政、人材に限りのある中で、さまざまに多様化する地域課題を解決し、暮らしやすい地域を作っていくためには、そこに住んでいる市民の力が存分に発揮されることが必要となります。

そのためには、まず、職員が、市民との協働の仕方について、知っておく必要があるとともに、地域の課題の共有、解決の手法について、市民の方と共に学び、実践していくことが大切です。

この協働推進レポートは、倉敷市の協働に関する現状と取組みについて、報告するもので、市民の力が存分に発揮できる地域を作るために、市民の方と共に考えるための一助となることを目的に作成しました。

1 協働環境調査(平成29年2月実施)

  庁内全部署に調査。
  
  企画段階から市民と協働している事業数 205事業 
  
  (平成27年度調査 203事業)

2 平成28年度の取組み

(1)職員の取組み
        http://www.city.kurashiki.okayama.jp/19455.htm
 
ア 協働推進員研修

 倉敷市では、市民参加による協働のまちづくりをめざし,市職員の協働に関する意識の向上を図るとともに、市民公益活動団体等と行政との協働を推進するため、
 平成20年度から、各所属に、協働推進員及び協働調整員を設置しています。

(配置状況)
・協働調整員 原則として主管課を所掌する部の部長級の職員1名ずつ(21名)
・協働推進員 各課・各室の概ね10年以上の中堅職員1名ずつ(140名)  
 
 日時:5月27日(金曜日)
    午前の部9時半~12時・午後の部13時半~16時

 場所:倉敷市役所10階大会議室

 対象:協働推進員職員(各課・各室の概ね採用10年目以上の中堅職員)140名
    高梁川流域市町職員のうち、希望する職員

 講師: 岡山NPOセンター副代表理事 石原 達也氏

 内容:各事業課で協働可能な事業の洗い出し(業務の棚卸シート作成・提出)を行う。
      ワークショップ形式の研修会

   

イ Eラーニングによる協働研修

 対象:全職員

 内容:Eラーニング(インターネットを利用)による資料配布
  
(ア)協働が必要とされる背景
 
(イ)各事業課で協働を進めるポイント

(ウ)協働推進のための活用できる制度等について

  
ウ 「業務の棚卸」による業務の見直し

 各課の協働推進員に、業務の棚卸シートの作成を依頼し,各部署において、協働の手法を視野に入れた事業の見直しを実施しました。
 「棚卸」とは,企業の所有する商品,原材料などの資産について,一定時点でのその保有総量(在庫有高)を確認することを言います。そのような作業の対象となる資産を会計学では棚卸資産といい,その状況は日々変化し,企業経営においては,正確に把握することが重要です。
    市役所の各業務においても,現在どういう状態になっているのかを把握し,どのように進めていけば良いのかを分析し実施していくことが大切です。
    その作業を「業務の棚卸」と名付け,協働の視点を入れて業務の状況を考えてもらい,業務の改善,協働の実践につなげていくことを目的として実施しました。

 
 
業務の棚卸の取組(抜粋  

  

エ おかやまシェアウェブへの投稿
     http://okayama-share.jp/
 おかやまシェアウェブは、岡山県のサイトで、岡山の課題を知ることができ、課題を取り組むNPOを知ることができるサイトです。FBの登録者は、掲載された課題について議論ができるようになっています。

  倉敷市は、10月より、市民との課題の共有の場として、31の課題を投稿しています。

(2)地域向け研修
      http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?menuid=18147
   
   活力のある地域社会を実現するため、地域で活動する一人一人、またこれから地域のリーダーとなっていく方々が、活動を進めて行くためのヒントやポイントを、皆で学び合い、地域の課題がひとつでも多く解決されるための講座を開催しました。

ア  第1回 地域づくり研修会「地域の課題解決応援講座」

日時:平成28年6月2日(木曜日)13時30分~16時30分

内容
(ア)地域の課題解決手法を学ぶ。
(イ)課題解決手法の事例紹介と、話し合い 
 a.組織のあるべき姿と計画づくり・・角田 弘之氏(赤崎地区社会福祉協議会)
 b.資金調達の仕方・・・・・・・・・宮崎 一男氏(唐琴自治会)
 c.会議の進め方と巻き込み方・・・・松田 美津枝氏(川辺地区町づくり推進協議会)
 
イ 第2回 地域づくり研修会「相手に伝わる チラシの作り方」

日時:平成28年9月1日(木曜日)9時00分~12時00分

内容:地域の魅力を広告する会社 、ココホレジャパンの浅井麻美さんより、地域で事
業を運営する際に役立つチラシ制作について学びました。

ウ  第3回 地域づくり研修会「地域での身近な助け合いの手法を学ぶ」

日時:平成28年12月15日(木曜日)13時30分~16時30分

内容
(ア)【話題提供】地域の助け合いが重要になる背景について

(イ)【体験】助け合いゲームをしてみよう。

(ウ)【事例発表】地域での身近な助け合いの事例紹介と、話し合い
    
a.ゴミ出し支援・・間野 正之 氏
  (環境衛生協議会薗支部長・薗地区まちづくり推進協議会会長)

b.買い物支援・・・岩中 正則 氏
  (下津井中学校区青少年を育てる会会長・岡山県地域づくりマイスター)
(3)市民企画提案事業 行政提案コース・市民提案コース
   http://www.city.kurashiki.okayama.jp/1803.htm

 市民企画提案事業は、地域の身近な課題を解決するため、市民活動団体と市とが一緒になって実施する協働事業や、市民活動団体が単独で実施する公益的な自主事業にかかる経費の一部を市が補助する事業です。
 行政提案コースは、市担当課の指定するテーマに沿った団体のアイデアを元に,市担当課と一緒に事業を企画・実施しており、毎年8月に庁内に募集しています。

  平成29年度分の事業募集には、行政提案コースとして7事業,市民提案コースとして1事業の応募がありました。

(4)課題解決モデル事業の実施
    http://www.city.kurashiki.okayama.jp/26188.htm
 行政と、市民団体が、同じテーブルで、課題、解決方法について、ワークショップ形式で話し合う場として実施しており、多様な主体で課題解決を話し合い、事業化することを目的としています。
 
 日時 平成28年8月4日(木曜日)13時~16時半
 会場 倉敷市役所低層棟207会議室
 参加者 44名(市民37名,倉敷市職員7名)
 内容
 ア 若者のキャリア教育
   活動報告:NPO法人だっぴ   関係課 :生涯学習課,市民活動推進課
 イ 子どもの防災
   活動報告:一般社団法人チカク  関係課 :防災危機管理室,保育幼稚園課