制度の目的
地方公共団体等は、道路、公園、学校、病院等の公共施設を計画的に整備する必要があります。このため土地の所有者が有償譲渡を行う際に届け出することを義務付けて、公共用地を計画的に先行取得することを可能にしています。(法第4条)
また、土地の所有者が地方公共団体等に対して土地の買取りを申し出ることができる制度を設けており、積極的、計画的に公共用地の先行取得が行える制度です。(法第5条)
土地を有償譲渡しようとする場合の届出(公拡法第4条)
次に掲げるものの所有者は、その土地を有償で譲渡しようとするときは、その土地の所在、面積、譲渡予定価額、譲渡の相手方を市長に届け出なければなりません。
なお有償譲渡の届出については、契約前に届出してください。(契約後の届出は受理できません。)届出をしなかったり、虚偽の届出をすると、罰則を適用されることがあります。
(下記の「届出や申出による譲渡の制限」も参照のこと)
公拡法第4条届出様式はこちら
届出の対象
土地を有償で譲渡しようとするとき、届出の対象となる土地は以下のとおりです。
1. 都市計画施設の区域内の土地
2. 道路、都市公園、河川、港湾施設、飛行場等の一定の予定地
3. 市街化区域内の5,000平方メートル以上の土地
なお、1.2.については200平方メートル以上の土地
(注意)都市計画施設などの区域内の土地が200平方メートル未満の場合であっても、有償譲渡する土地の面積が200平 方メートル以上であれば届出の対象となります。
都市計画施設の区域内に所在する土地かどうかは、倉敷市都市統合型GISシステムで確認してください。
届出が免除される場合
以下に該当する土地を有償譲渡する場合には、届出をする必要はありません。
1. 国・地方公共団体等に譲渡するもの
2. 文化財保護法等で国に売渡申出の義務があるもの
3. 都市計画施設等に関する事業のために譲渡するもの
4. 開発許可を受けた区域内に含まれるもの(都市計画法第29条第1項又は第2項)
5. 都市計画法による先買い制度が適用されるもの
6. 公拡法による届出(第4条)、申出(第5条)をした土地で、譲渡制限期間(法第8条)の経過後、その届出をした者 が有償譲渡するもの
(ただし一年間以内。譲渡の相手方が異なる場合も免除される)
7. 国土利用計画法の規制区域若しくは注視区域又は監視区域内で事前届出が必要なもの
その他届出が不要な場合
以下のものは、届出が必要な「土地の有償譲渡」に該当しません。
1. 寄付、贈与、収用、競売、信託財産設定等
2. 共有持分権(マンションの区分所有権等)の有償譲渡(共有者全員での一括譲渡を除く)
土地の買取り希望の申出(公拡法第5条)
都市計画施設の区域内の土地又は都市計画区域内の土地で、面積が100平方メートル以上の土地の所有者が、地方公共団体等による買取りを希望するときは、市長に対してその旨を申し出ることができます。
公拡法第5条申出様式はこちら
届出や申出による譲渡の制限
届出又は申出した土地については、有償、無償に関わらず譲渡することはできません(最長で6週間)。なお、土地の譲渡制限が解除される前に譲渡をしたときは、罰則を適用されることがあります。
届出(申出)後の流れ
1. 届出又は申出があった日から3週間以内に「買取り協議を行う旨」又は「買取り協議を行わない旨」を通知します。
2. 「買取り協議を行う旨」の通知があった場合は買取の協議をします。土地の買取については、強制的なものではありませんが、買取協議については正当な理由がなければ拒むことは出来ません。
3. 以下の状況になった場合、土地の譲渡の制限が解除されます。
「買取り協議を行わない旨」の通知があったとき
「買取り協議を行う旨」の通知があった日から3週間を経過したとき
土地の買取りの協議が成立しないことが明らかになったとき
届出又は申出して3週間以内に何も通知がないとき