地蔵院経堂・輪蔵

地蔵院経堂・輪蔵

じぞういんきょうどう・りんぞう
地蔵院経堂・輪蔵

写真:地蔵院経堂・輪蔵

種別: 市指定・建造物
所在地: 倉敷市連島町連島
所有・管理者: 地蔵院
指定年月日: 昭和43年7月19日

 大宝山地蔵院は,応永年間(1394~1428)の開山と伝えられる臨済宗寺院です。

 本堂の西北に建つ経堂は正面三間,側面三間の正方形の平面(方三間)をしており,外壁木部を壁土でおおい,仕上げを白漆喰とした火災に強い土蔵造の建物です。屋根は宝形造,本瓦葺とし,屋根上に露盤・宝珠を据えています。経堂内部は一室に取り放し,床は拭板敷,天井は化粧屋根裏とし,中央に円型の基壇を設け白木造りの輪蔵を備えています。

 輪蔵は中心に円柱をたてた八角柱形で八面それぞれに扉があり,中に六段の棚を備えています。この棚に一切経を納めており,輪蔵を1回転させると一切経全巻を誦したと同じ功徳があるとされ,単に経典の安置を目的とする経蔵とは区別されるものです。

 輪蔵が中国から日本に伝わったのは鎌倉時代初期ですが,この輪蔵は寺伝によると,寛保年間(1741~44)の造立とされており,こうした輪蔵を備えた経堂は県内でも数少ない事例です。

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