三越倉敷川館

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三越倉敷川館

平成7年度(第3回)建築文化賞受賞建築物

一般建築物部門
”奨励賞”   「三越倉敷川館」


三越倉敷川館写真


 あたかも天領の頃から倉敷川を眺めてきたかの様な「蔵」は、土蔵の構成要素を忠実に再現し、脇の木造の門と共に、川畔のファサードに成りきっている。

 細く奥深い敷地の利用として設けられた門からの通路はプロムナードとなり、周囲の喧騒を離れて”ほっと”できる路地空間になっている。こうした路地を、この地方では「ひやさい」と呼び慣れてきた。

 長い伝統に培われた風土に馴染むよう、町屋の人間的な尺度を取り入れて建物を分節。その屋根は周囲の甍のさざ波の中に溶け込む。また今風なデザインを加味した奥のRC造の各棟各層は、楽しめる商業空間としての広がりを演出する。

 散策に、ショッピングに、多くの観光客が美観地区南端に位置する「三越倉敷川館」に足を向けはじめ、「ひやさい」は新たな観光スポットとして面的な拡大にも貢献している。

 夜のとばりに、控えめなライトアップの「館」が川面にゆらぎ、路地奥のレストランは観光客ばかりでなく市民も憩う交流の場となって、伝統的建造物群保存地区での新築のあり方の一つを提案している。

三越倉敷川館写真b 

所在地 :倉敷市中央1丁目10−11

建築主 :(有)ヒルトップ 

設計者 :(株)浦辺設計

施工者 :(株)藤木工務店倉敷支店

概要  :店舗
 RC一部S造・W造、地上2階
 敷地面積    886.98m2
 建築面積    558.69m2
 延べ面積    927.59m2

完成時期:平成5年7月