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モンゴルレポートVol.1

モンゴルレポートVol.1


モンゴルレポート タイトル



JICAシニア海外ボランティアとして、モンゴル農協の組織経営・運営を指導している西進(にし すすむ)さんのレポートをお届けします。第1弾はモンゴルの農業と農協についてです。

2010年9月27日、モンゴル・ウランバートルに着いて早2ヶ月半、多少モンゴルの生活にも慣れてきたところです。モンゴル農業・農業の概要について、私の聞いた範囲で、簡単ですがご報告させていただきます。

スフバートル広場、チンギスハーン像の前
スフバートル広場、チンギスハーン像の前

モンゴルは全人口約270万人、そのうち首都ウランバートルに約110万人、約40%が集中しています。国土の面積は273万平方KM(日本の約4倍)。1992年にそれまで社会主義国だったが、ソ連の崩壊につれて、自由主義(資本主義)に体制が変更しました。それに伴い社会が激変し、今は約20年ですが、その再生に向けてさまざまな努力がされているところと見受けられます。

正面の少し茶色の建物が農協中央会のビル
正面の少し茶色の建物が
農協中央会のビル
車のすぐそばを横断する人
車のすぐそばを横断する人

首都ウランバートルに人口が集中し、車がとても多く、朝夕のラッシュは、車が動きません。信号も少なく、道路を横断するのが、まだなれなくてとても怖いです。人間が優先になっていません。草原で馬に乗っている感覚で車を運転している、とよく言われていますが、あたらずとも遠からず、という感じです。割り込み、たまにある信号の無視。。。車道はそれなりに広いですが、歩道は、ちょっと、日本人の感覚では、「どうして?」という場面がときたまあります。まれにですが、マンホールのふたが無いところがあったり、工事中の掘った穴を埋めてなかったり。。。。モンゴルに来る前に本で読んだ、ストリートチルドレンはほとんど見かけません。

農業(牧畜)ですが、1992年までの社会主義時代は、国家がすべて管理していました(牧舎、頭数管理、防疫、出荷管理など)が、1992年以降は、逆に一切の国家や自治体からの支援、援助、アドバイスなどがなくなり、すべて個人の責任ですることになりました。家畜は個人所有になりました。牧民としては、当然ですが、利益があがるカシミアの原料になるヤギの飼育を急増させました。その結果、カシミヤの値段が下がったのと、草地が荒廃しているそうです。ヤギは草の根まで食べてしまうので、草の再生が難しい(時間がかる)そうです。従来は、羊が多く、その中にヤギがいて、一定のバランスが保たれていたそうです。国がコントロールしようとしているようですが、今のところうまくいってないようです。

モンゴルの冬は、マイナス30度、35度になるそうです。厳寒時の動物の保護も牧民個人に任されたため、十分対応が出来なかった人は、かなりの家畜が寒さで死んだそうです(約20%?)。牧民にとって、家畜が死ぬことは生産手段がなくなるわけで、とても大変です。そういう人で、ウランバートルに出てきている人が多いそうです。社会主義の時代は、国家が牧舎などを管理していたので、あまり家畜が寒さで死亡することはなかったそうです。

モンゴル人は、肉が主食だそうです。朝、昼、晩、肉を食べています。ザハ(市場)には、肉売り場がかなりの面積を占めています。売り方も、日本のスーパーのような100g200g単位ではありません。kg単位です。しかも、大きな固まりがところ狭しと並べられています。バックには動物の形の肉がたくさんぶら下がっています。お客さんも平気でkg単位でダイナミックに買っていきます。私も先日、牛肉を2.4kg買いました。1kg4,000トグルク(なんと1kg日本円で約255円)。肉はとても安いです。カレーを作って食べました。肉、結構おいしかったです。

ザハ(市場)の肉売り場
ザハ(市場)の肉売り場
お米屋さん
お米屋さん
果物売り場
果物売り場

ジャガイモ、たまねぎを除き、まだ、モンゴルで野菜類の自給率は低く、これを増やしていくことが課題と思われます。かなりの野菜類は、中国・韓国・ロシアからの輸入です。私もときどきザハ(市場)に行きますが、中国産が多いようです。値段も1,2割ほどモンゴル産より安いです。しかし、モンゴルの人も、輸入品の安全性について、危惧する人は、モンゴル産を購入しているようです。私の目から見る範囲ですが、モンゴル産の農産物はサイズが小さい(人参等)ことや、値段が輸入品に比べて高いという感じがします。こういったことの改善、向上にモンゴル農協の果たす役割があるような気がします。

農協会館
農協会館

農協の組織ですが、単位農協-県農協-全国農協中央会という組織機構。単位農協は全国で約360。県農協は、21の県のうち20県(1県はまだ、県農協がない)。組合員といっても、かなりの人は家畜を放牧している牧民だそうです。牧民の気質として、モンゴル人総体としても、よく言えば、個人が独立して活動、行動する。悪く言えば、団結する、協同することが苦手なようです。加えて、国土が広い=隣近所が日本のように近くないので、お互いに(集団で)コミュニケーションをとることが物理的にもかなり困難があるようです。農協の組合員はおおよそ10万人(日本の人口割合で言うと約500万人でしょうか)。ですから、1農協は単純計算で平均で278人。私が今勤務しているモンゴル農協中央会のスタッフは約20名。

農協中央会事務所
農協中央会事務所
副会長
副会長
秘書
秘書

また、モンゴルの国土は広いのですが、砂地が多く、降水量が極端に少ないため、野菜つくりなど、農業にはかなりの困難があるようです。国土の南部地域は特に砂漠地帯。北部には地域によって多少雨が降るので、もっぱら農産物の生産はモンゴルの北部地域でされているようです。

ゲルの中
ゲルの中

モンゴル人は日本人に対してはかなり好意的です(といわれています)。それは、1992年の混乱時に日本がいち早く援助の手を差し伸べたことがかなり好意を持って受け止められているようです。

以上、まだ着任して短い期間ですので間違っている点もあるかも知れませんが、私が知る範囲のご報告です。今後も出来るだけお伝えさせていただきます。何かご質問等ございましたら、お気軽にお寄せください。

<国際課より>
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