ヨルダン通信Vol.4

ヨルダン通信Vol.4

ヨルダン通信 タイトル



JICA青年海外協力隊として、ヨルダンで経済市場調査の活動をしている松本香織(まつもと かおり)さんのレポートをお届けします。第4弾は松本さんが暮らしている町ゴールサーフィーの紹介第2弾です。

マルハバ!

日本は今、本格的な夏を迎えているころでしょうね。こちらも、とても暑く、今日はなんと50度近く気温があるそうです。扇風機の風ももはや熱風です。

さてさて、今日は私の住んでいる町Ghor-al-Safi(ゴールサ―フィー)の紹介第2弾をお送りしたいと思います。

ヨルダン通信第1号で、ヨルダン人の93%はムスリム(イスラム教徒)とお伝えしましたが、ゴールサ―フィーはほぼ100%の人々がムスリムです。女性は肌を露出せず、外出する時や夫や親以外の男性に会う時は、ヒジャーブ(髪の毛を覆う布)を巻いています。一般に、女性を写真に撮ることもあまりよしとされていません。撮影したいときは、「写真撮ってもいいですか?」と聞いて許可をもらっています。

結婚式に参加している町の女性たち
結婚式に参加している町の女性たち

 

イスラム教では、お酒を飲むこともよくないこととされていますので、町にはもちろん酒屋もありません!日本でお酒を飲んでいる写真をヨルダン人の友達が見て、「お酒はよくないよ。飲んだらだめだよ。」と諭されることもよくあります。

また、イスラム教では4人までの女性と結婚することが認められています。アンマンなど都市部では、生活が西洋化してきた影響もあり、あまり複数の女性と結婚しているケースを耳にすることはなかったですが、この町では2人の女性を妻にしている男性がとても多いです。第一夫人が年老いて、若い第二夫人と結婚するケースや、ときにはほぼ同時期に結婚するケースもあります。もちろん、どの家庭も子どもはたくさんいて、数年前の統計によると、この地域の出生率は平均で約7人だそうです。子どもの数が10人を超えるケースも珍しくなく、「神のおかげだ」と皆言っています。

街角での凧揚げの様子
街角での凧揚げの様子
町のフェスティバルにて
町のフェスティバルにて

 

さてさて、私が住んでいる町の人たちは肌の色が比較的黒く、少しアフリカの人々を思わせる顔つきをしている人が多いです。他のヨルダンの街の人とは違いますね。はっきりとした研究結果はないそうですが、どうやらルーツは東アフリカ系ではないか?ということだそうです。そのためか、他のヨルダンの街の人は、この町、地域の人に対して「自分たちとは違う」という少し偏見を持った見方をする人も多くいます。

ゴールサ―フィーのこどもたち
ゴールサ―フィーのこどもたち
アンマンのこどもたち
アンマンのこどもたち

 

この町の人々は、半数以上が農業に従事しているとお伝えしましたが、残りの人々は近隣の大会社の工場で働くか、若者は軍隊に入ります。産業が少ないので、就職先も極めて限られています。私は職業訓練校で活動していますが、生徒に「もし就職できなかったらどうするの?」と聞くと、多くの生徒が軍隊で働くと答えます。選択肢が少ないのが現状です。なんとか、生徒がしっかり技術を身につけて生活していくことができるように、少しでも貢献したいと思っています。
 

ミニコラム 「ムハンマド君がたくさん!」

ヨルダンのみならずアラブ社会では、イスラム教に由来する”ムハンマド”、”アフマド”といった名前が非常に多いです。私の感覚ですが、兄弟に必ず一人はムハンマド君がいるように思います。余談ですが、最初、名前を忘れてしまったというときに、一か八か「ムハンマド?アフマド?」と聞くと、当たっていたりしたこともありました・・・。学校でも、「ムハンマド!」と呼ぶと同じクラスに必ずと言っていいほど複数いるので、「どのムハンマド?」というようになります。では、どう呼んでいるかというと、姓と一緒に呼びます。

しかし、ヨルダンはもともと部族社会なので、同じ姓を持った一族が多くいます。例えば、私の住んでいる町では、”アッシューシュ”という一族が多いのですが、”ムハンマド・アッシューシュ”君が本当にたくさんいるのです。ではでは、どうしているのでしょう。

 アラブでは、名前は”名+姓”だけではありません。「自分の名・父の名・祖父の名・姓」というようになります。”ムハンマド・アフマド・ユーセフ・アッシューシュ”という感じです。したがって、名も姓も同じときは、父の名を付け加えて呼んで区別しています。

また、結婚して男性の子ども(例えば、ムハンマド君)ができた後の両親の呼び名は、男性に対しては”アブー・ムハンマド”(長男ムハンマドのお父さん)、女性に対しては”ウンム・ムハンマド”(長男ムハンマドのお母さん)と呼びます。もちろん、”アブー・ムハンマド”、”ウンム・ムハンマド”もたくさんいます!



<国際課より>
国際課では松本さんへの励ましのことばや質問をお待ちしております。メッセージは国際課がお預かりし、松本さんへ届けます。
倉敷市はヨルダンで奮闘中の松本さんを応援しています。