コスタリカ通信Vol.9

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JICAシニア海外ボランティアとして、コスタリカで代替エネルギーや省エネ技術の指導をしている佐伯元(さえき はじむ)さんのレポートをお届けします。第9弾は仕事の明暗、一時帰国、水フォーラムとスペイン語の勉強方法について報告します。(2011年11月22日掲載)

2011年11月20日

UTN本部のクリスマス・ツリー(背景は、スペインの名壁画家の作品)
UTN本部のクリスマス・ツリー
(背景は、スペインの名壁画家の作品)

佐伯元です。10月は30日間雨が降り、雨季のすごさを経験しました。しかし長かった雨季(冬)も間もなく終わり、12月からは乾季(夏)になります。どんな変化があるのか楽しみです。大学ではまだ1ヵ月以上先だというのに、もうクリスマスの準備が始まっています。私は年末に一時帰国することになったので、年末年始は日本で過ごすことになりました。家族や友人と会うのも楽しみですし、熱燗と湯豆腐にもお目にかかりたいと思っています。

1.仕事の明暗

(1)学長への提案
学長から各学科や委員会に「2013年度に向けての提案」を出すように要請があったそうです。相棒が私にも「何かないか?」と言うので、「夢を言ってもいいのか?」と聞いたらOKというので、今提案をまとめています。「コスタリカがカーボン・ニュートラルを達成するためにUTNができること」というテーマでいくつかの提案を考えています。例えば、「サンホセ~アラフエラ間の鉄道復旧国家プロジェクト」、「UTNにバイオディーゼル製造プロセスの研究室設置」等です。今年中に学長に提出し、見込みがあると評価された提案を来年具体化し、一番うまくいけば2013年に実施ということになります。私は友達から「また夢みたいなこと言うてるわ」とよく言われます。今回は相棒に「日本から来たおっさんは、夢みたいなことばっかり言うて困るわ」と言われるかも知れませんが、自分の考え(夢)が提案できるとはりきっています。

(2)予算
嫌な予感が現実になり、「太陽光パネルのモデル」設置の予算が通りませんでした。相棒も私もショックですが、二人とも意外に楽天的なのか図太いのか、「INA(国立職業訓練所)の予算を利用する」等、何とかできるのではと話し合っています。「学長が支援してくれるから大丈夫」という期待は外れましたが、すべてが順調に行く方が珍しいと思うので、これからどれだけ工夫できるかが本当の勝負だと気持ちを切り替えました。来年にかけて新たなアイディアを出したいと思います。

2.健康診断一時帰国

JICAシニアボランティアには健康診断一時帰国の制度があります。シニアの大半は60歳を超えているので、赴任国(開発途上国)ではなく日本で健康診断を受けるという有難い制度です。任期の半分程度で帰国することになっています(私の場合は2012年3月前後)が、クリスマス休暇を利用して早めに帰国することにしました。クリスマス休暇が2週間あり(12月18日~1月1日)、更に相棒が1週間有給休暇を取るというので、この間コスタリカに居ても仕事がはかどらないと考えました。

一時帰国は12月18日成田着、2012年1月18日成田発の予定になっています。一番の計画は健康診断ですが、岡山のNPOで太陽光発電等自然エネルギーのモデルの見学をしたり、他に調査をする予定もあります。年末年始になりますので、家族や友人とも会いたいと思っています。この間に日本でいろいろな情報等を仕入れて、コスタリカに帰ってからの活動に備えたいと思います。更に今回のコスタリカ行きには妻も同行することになったので、二人でコスタリカの生活を体験できるのが楽しみです。

9ヶ月ぶりの日本は楽しみですが、9ヶ月間20℃以上の恵まれた環境で生活したので、急に10℃以下の厳しい環境に体がついていくか心配です。

3.水フォーラム参加
水フォーラム
水フォーラム

世界水フォーラムは3年に1回各国で開かれますが(2003年は京都開催)、その国内版とも言える会議に参加しました。予算がないはずなのに、違う部署が予算を持っていてしかも行く人が行けなくなったのか、相棒と私にチャンスが来ました。
 

初日の初っ端に環境大臣がスピーチを行い盛り上がりました。各地から研究者を中心に集まりますが、その会場が田舎町で道が舗装されていないため、出席者が会場に入る前に靴を泥だらけにしたり、立食パーティーの会場が狭くて多くの人が入れなかったり、コスタリカらしいフォーラムでした。コスタリカに来てまだ1年にならないのに、大統領に続いて環境大臣の話を聞けたのも良かったし、水の豊富なコスタリカにも水問題があり多くの人が取り組んでいることが分かったのも収穫でした。分科会で一緒になったNGO(「地球を守る」というキャッチ・フレーズ)の人ともメールアドレスを交換しました。

行き帰りは車の中からコスタリカの自然を十分味わいましたが、この恵まれた環境(生物も含めて)を守りながらコスタリカが豊かになって欲しい(日本を含めた先進国と同じ道は行って欲しくない)とつくづく思いました。

4.スペイン語
スペイン語の先生(カルメン)と
スペイン語の先生(カルメン)と

アラフエラに来てから、大学の帰りに週2回スペイン語の学校に通っています。1回が2時間なので話題がなくなった時は大変です。私の場合はスペイン語で仕事をして成果を出すようにしたいので、仕事(工学、環境、エネルギー)を中心に話題を見つけて勉強することにしました。掃除のおっさんの言うことは未だにあまり分かりませんが、気にせずに仕事に関係のある文章や単語を優先させています。仕事で発表する原稿を見てもらったり、インターネットやニュースで話題になったことを話し合ったりしています。準備が大変ですが、今のやり方は話題に集中できて、結局身に付きやすいのではないかと思っています。

毎日コツコツと勉強しても自分ではなかなか進歩は感じられませんが、多くの先輩が「毎日少しずつでも継続してやった人が結局進歩する」と言っているのを信じてこれからも粘り強く取り組んでいくつもりです。最近ラジオでキリスト教の番組を見つけました。これを聞いてスペイン語が上達すれば一石二鳥ですが、そう甘くはなく今のところ睡眠導入剤の役割しか果たしていません。学費は1ヵ月200ドル以上かかるので家計に影響しますが、当面旅行等金のかかることはやめてスペイン語を頑張ろうと思います。




<国際課より>
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倉敷市はコスタリカで奮闘中の佐伯さんを応援しています。