コスタリカ通信Vol.17

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コスタリカ通信Vol.17

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JICAシニア海外ボランティアとして、コスタリカで代替エネルギーや省エネ技術の指導をしている佐伯元(さえき はじむ)さんのレポートをお届けします。第17弾は来年の計画とコスタリカの縦書き文化や時間感覚についてお伝えします。(2012年7月27日掲載)

2012年7月22日

佐伯元です。

日本は梅雨が明けて、真夏の暑さになった頃でしょうか?こちらは雨季の最中ですが、気温が30℃以上になることがなくなり過ごしやすいです。一人の生活にも慣れました。毎日「コスタリカ料理でも日本料理でもなく、おいしくはないけど何とか食べられ、栄養バランスだけは合格点が貰えそうな」自己流の料理を食べて元気にやっています。この方が単身生活には合っている感じがします(負け惜しみ)。

去年も7月に来年の計画と予算を検討しましたが、またその時期になりました。来年は自分がここにいないので、計画するにも少し複雑な感じがします。

1.来年の計画

私の仕事も1年を過ぎましたが、先日相棒と来年以降の再生可能エネルギーの活動をどうするか話し合いました。来年以降再生可能エネルギーの講座を作る計画があるので、私は来年3月迄の任期内にできるだけその準備をすることにしています。私はコスタリカに再生可能エネルギーを普及させるには、専門家を育て長期的に取り組む必要があると考え、そのための授業や研究の内容、必要な人材等を提案するべく準備を進めています。私の提案を聞いた相棒は「なかなかUTNで専門家を育てるのは難しい。JICAから専門家を派遣して貰えないか?」と言っています。私としては自分がいなくなった後は、彼らで専門家を育て先に進んで欲しいと思って仕事をしてきましたが、ちょっと意識のずれがあったようです。一方、最近の我々のプロジェクトに対する「追い風」は、学長だけでなく、学内に再生可能エネルギーの重要性を認める人が増えたということです。6月の学内調査(各学部の教授たちの意見を集約して学長に提出)では、今後UTNが力を入れるべき研究項目の第2位に再生可能エネルギーがランクされました(1位は環境、3位は労働安全衛生)。これがすぐに予算や人材確保に結びつく訳ではありませんが、何とか再生可能エネルギー普及に有効に生かせればいいと思います。

 

2.コスタリカでの縦書き

スペイン語や英語は日本では「横文字」と呼ばれていますが、コスタリカでは看板の縦書きは珍しくないことを紹介しました。スペイン語の先生によると、「スペイン語圏では、縦書きの文化がある」そうで、ラテン・アメリカでは、パナマ等USAの影響の強い国を除いて、縦書きの看板があると聞きました。よく見てみると、本もいわゆる「背文字」がラテン・アメリカの本では「上から下」に向けて書かれています(英語の本では「下から上」)。私の辞書はラテン・アメリカ向けで背文字は上から下に向けて書かれていますが、出版社はU.S.A.です(Random House)。コスタリカに限って言えば、文字だけでなく電柱の番号等数字も縦書きです。日本は伝統的には縦書きの文化がありますが、グローバル化の影響かコンピュータ普及の影響かわかりませんが日本の縦書き文化は衰退の道を辿っているように思います。コスタリカの縦書き文化はどうなるのでしょうか? 

番号が縦書きの電柱
番号が縦書きの電柱
辞書の背文字
辞書の背文字

 

3.コスタリカ時間

「コスタリカ時間」という言葉があります。これに対して「日本時間」という言葉もあります。いずれも時差のことを言っている訳ではありません。「コスタリカ時間」は時間を守らないという意味で、「日本時間」は時間を厳密に守るという意味で使われます。ここではセミナー等も15分~20分程度遅れて始まるのが普通です。私は「5分前集合」という教育を受けてきたのでいまだに早く行って、どんな人がどんなタイミングで来るのか観察しています。昨年8月に行ったフォーラムの反省事項で「今回も運営はコスタリカ時間になってしまったが、少し改善が必要ではないか?」という意見が出たそうですが、結局「日本人はちゃんとやるけど、我々はコスタリカ人やからこれでええんや」という結論になったようです。コスタリカ人にとっては「日本時間」は「よその世界」の話のようです。

一つだけ「日本時間」で運営されている会の経験があります。私の行っている教会の礼拝は、午前9時30分きっちりに始まりプログラムに沿って説教、その他が進行し、終了は予定時間(11時00分)±5分程度で収まっています。日本の教会でもなかなかここまでやれないと思います。コスタリカ人でもその気になればできるということでしょうか?教会では時間が守られる理由は、相棒によると「教会は神の家」だからだそうです。

 

<国際課より>
国際課では佐伯さんへの励ましのことばや質問をお待ちしております。メッセージは国際課がお預かりし、佐伯さんへ届けます。
倉敷市はコスタリカで奮闘中の佐伯さんを応援しています。