平成22年度

平成22年度

敷金がほとんど戻らない!?(平成23年3月号)

転勤などが多いこの時期、賃貸住宅の退去に関する相談が多数寄せられています。

  【事例】 4年間住んだアパートを退去する際、貸主に契約時に支払った敷金の返金額について尋ねると、「畳      
       やクロスの張り替えや、ハウスクリーニングなどの費用を差し引くと、返金はない」と言われた。傷つけ
       た所もなく、きれいに掃除して退去したのに納得できない。
  【解説】 退去時には原状回復が必要ですが、「原状回復」とは、借り主の過失や通常を超える使い方が原因
       で発生した住宅の損耗や傷などを復旧することであり、入居時と全く同じ状態に回復することではあり
       ません。退去時によく問題になるのが、費用負担についてです。

   ◆貸主負担  ・畳・クロスの張り替え(自然現象や経年による変色。入居者確保のために行う場合)。
              ・画びょうの穴の修復(下地ボードの張り替えが不要な程度)。
              ・ハウスクリーニング(通常の清掃がされている場合)など
   ◆借り主負担 ・畳・クロスの張り替え(借り主が通常の清掃を怠ったり、不具合を放置したために拡大した
             汚れ。借り主の不注意により生じた傷)。
             ・くぎ・ねじ穴の修復(下地ボードの張り替えが必要な程度)など
    ※この負担区分の例は一般的なもので、損耗の程度によっては異なる場合もあります。
     また、契約書で特約を定めている場合もあるので確認が必要です。

 貸主の請求に納得できないときは、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に貸主と話し合いましょう。合意が難しい場合は、裁判所で少額訴訟手続きを利用する方法もあります。