考えの基本は、何でも経験してみること。
今回取材に応じてくださったのは、いぎ呉服店を経営する猪木直樹さんです。呉服店経営のかたわら、実にさまざまな経歴がありますが、そのきっかけについて聞いてみました。
「きっかけは、青年会議所に入ったことかな。大学卒業後に玉島に戻ってきて商売を始めたんだ。地元に骨をうずめるつもりでいたし、地元の団体に入らないとまずいのかなぁ、と思って入った。そこで人間関係が豊かになったことがきっかけで、PTAから声を掛けられたんだ。そこからいろいろな方面へと発展したのかな。きっかけっていうのは何でも、初めは軽い気持ちから入った方が後々続くんではないかな、って思うよ。」
いろいろな役職を歴任されていますが、実際に務められてみていかがですか?成長できたり、得ることができたことはございますか?
「いろんな役職に就いて得たことは、顔が広くなったこと。会議所・PTA・消防団で世界は違う。それぞれの世界の人とつながりを持つことで、自分も成長できるんじゃないかな、って思うよ。」
呉服店を営みながらの活動ですが、忙しくはないですか?
「結局そんな事をするのが好きなんだろうな。好きだから続けているだけだからね。忙しくはないのか、と言われる事もあるけど、それに慣れているので、それをこなして普通になっているね。どんな事でも、今あることを一生懸命する、というのが信念っていうのもあるし。」
10月6日に開催される倉敷市発足40周年事業では、たましま宵灯(よいあかり)実行委員会委員をされている猪木さんですが、意気込みをお願いします。
「地元で団結してこの一大イベントを成功させられたら、最高だと思いますね。宵灯って、していてきれいだし楽しいじゃない。それをすることですぐに目に見えた効果は現れないけれど、いろんなところが変わってくるというのが、これからの玉島の街づくりに一番大切なことではないかな。これをすればどうなるのか、とすぐに答えを求めてみても、今の街づくりはそんな短期間で出来るものではないので、いろんな事をしてみるべきだと思う。どこかの流れの中で何かの拍子にいい方に転がって、玉島がいい街になればいいな、というのが思いの中にあるんですよ。」
いぎ呉服店さんは今年で創業113年だということで、着物のことについてもお話をお聞かせ頂きました。
「着物は今では、特定の時・場所でしか着られなくなっているが、日本人として古来からの文化という意味では着物は大切だし、日本人の文化として絶対に継承していかないといけないと思うね。だからぼちぼちでも継続していきたい、という気持ちは強いですよ。」
着物の魅力って、ズバリ何なんでしょう。
「着たら、凛(りん)とした気持ちになる。ピンと背筋が伸びて、凛とした雰囲気をかもし出してくれる。そんなものが着物だと思っています。」
ありがとうございました。次回は猪木さんよりご紹介頂いた、藤井栄二さんです。
次(05藤井栄二さん)へ>>
|