前回の中川さんから紹介していただきました。まずは自己紹介をお願いします。
白神 清宏です。白神紙商店の専務取締役を務めています。高校まで玉島で過ごし、大学は大阪へ行きました。大学では社会学を学びました。僕の専攻は、国と国との文化の比較でした。
大学卒業後は就職し、2年間勤めましたが、視野を広げるため、また他国の文化に非常に興味があったので、倉敷市と姉妹都市であるニュージーランドのクライストチャーチ市へ一年間ワーキングホリデー(※)をしに行きました。その後玉島へ帰ってきて、現在の仕事に就いています。
なぜ玉島へ帰ろうと思われたのですか?
5代続いているお店ですので、先代の営みを途絶えさせたくないという思いと、日本の『和』の文化の良さを再認識してもらいたいという思いからです。クライストチャーチ市に滞在中、海外には日本の『和』の文化に興味を持っている方が多いことに僕は驚きました。日本の文化に興味を持っている方と交流していくなかで、日本の『和』の文化を守っていかなくてはならないという気持ちが僕の中で沸いてきたんです。
日本には、独特の『和』の作法が存在します。僕の会社の取引先の中には、和室の内装関係の仕事をされている方が多くいらっしゃいます。また、僕の会社では掛け軸や額など、和室には欠かせない商品を扱っていることもあり、自分の興味と一致していたことも、大きな理由でした。
玉島の好きなところはどこですか?
昔ながらの人間関係が残っているところでしょうか。ご近所におすそ分けしていただいたり、近所同士で付き合いがあったり。僕はそういう風景に強く惹かれますね。また、町全体で見た場合にも、駅を降りれば便利な町が広がり、玉島港の方には、僕のご近所だけでも造り酒屋、畳屋、紙屋に魚市場と、見て歩くと楽しい街並みが広がります。新旧どちらも兼ね備えているところも大きな魅力であると思います。
玉島のオススメはどこですか?
本覚寺の境内から見る玉島の景色ですね。玉島商業高校のグランド、天気の良い日には霞橋を望むことができます。
玉島がもっと元気になるにはどうしたらいいと思いますか?
玉島は住みやすい町だと思います。新幹線も停まりますし、昔ながらの人情も残っています。そんな玉島の便利さを、多くの方が実感してくれたら、人が集まってきます。『人の力』って言うんですかね、人が集まるだけで、町が元気になると思います。つまり、観光地として玉島が元気になるのではなくて、玉島の住みやすい町という長所を生かして、人が暮らす町として発展していき、そこから『人の力』で地元の産業を活性化させていくことが重要だと思います。
次の方の紹介をお願いします。
有限会社日本堂の新田 崇晴さんです。中野さん、中川さんを通して知り合った、僕と年の近い友人です。僕と同じように先代から店を引継いで頑張っていらっしゃいます。
(※)ワーキングホリデー
特に青少年に対し、他国で働きながら海外生活をおくることを認める制度。通常、観光ビザでの労働は許されないが、青少年が他国の理解を深めることを目的として特別に許可するもの。
白神 清宏さんのオススメスポットはこちらです。

「本覚寺の境内から見る玉島」
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