しほんちゃくしょくうじちょうとんず あおきもくべいひつ
紙本著色兎道朝暾図 青木木米筆
種別: |
国指定・絵画 |
所在地: |
- |
所有・管理者: |
(個人) |
指定年月日: |
昭和27年3月29日 |
兎道(うじ)は「宇治」に通じることから、この図は京都の宇治あたりの朝景を描いたものと思われます。構図の中心となる宇治川の流れは、ごく淡い藍をふた筋引いて表し、山はすべて尖頭形に描かれています。全体的に淡彩の使用は控えめで、墨のにじみがより効果的に朝霧を表現しています。彩色は木米独特の藍と代赭の色合いを出し、宇治の自然を見事に描き出しています。樹法、皴法など形式的画法にとらわれない、木米の円熟した画境を表した傑作と評されています。