骨蔵器(真備町妹坂本出土)

骨蔵器(真備町妹坂本出土)

こつぞうき(まびちょうせさかもとしゅつど)
骨蔵器(真備町妹坂本出土)

骨蔵器(真備町妹坂本出土)

種別: 市指定・考古資料
所在地: 倉敷市真備町箭田(倉敷市真備図書館内)
所有・管理者: 倉敷市教育委員会
指定年月日: 平成21年2月24日
 この骨蔵器は、昭和55(1980)年、墓地の整地中に発見されたもので、須恵質の蓋付深鉢形土器(ふたつきふかばちがたどき)(外容器)と蓋付の薬壺形須恵器(やっこがたすえき)(内容器)からなります。外容器の蓋は、身の口径と比べて5センチメートルほど大きいものの、焼き具合や色、粘土の状態から、身と蓋はセットとして作られたと思われます。

 発見時、内容器の中には火葬骨が詰められており、鑑定によれば、焼きひずみのため性別などについては不明ですが、一体分の遺骨で、成人としては小さい部類に入るということです。

 真備町から矢掛町東部にかけては、古代豪族である下道氏(しもつみちし)との関連が強い地域であり、岡山県内でも火葬骨蔵器が多く出土することで知られています。その中で、妹坂本出土の骨蔵器は、陶製の骨蔵器として最も整った形状をしており、奈良時代の下道氏の本貫地(ほんがんち)の性格を示す資料として注目に値します。
 
【現地周辺の地図】