平成20年度第2回会議録

平成20年度第2回会議録
平成20年度第2回倉敷市社会教育委員会議議事録(要旨)
 
(開催日時) 平成21年 2月17日(火)  14時00分~16時20分
 
(開催場所) 倉敷市庁舎9階 教育委員室
 
(報告事項) ⑴教育行政重点施策への取組み
          ― 平成20年度実施状況 ―
       ⑵社会教育関係団体への補助金
 
(協議事項) 「家庭・地域の教育力の向上について」
 
(出席者)  委 員 11名(別紙出席者名簿参照)
  事務局 10名(別紙出席者名簿参照)
 
(傍聴者)  なし
 
(報 道)  なし
 
《議事録(要旨)》
 
1 開会あいさつ 吉田教育長
 
2 委嘱状交付  新任の雨宮委員に委嘱状を交付
 
3 委員自己紹介
 
4 報告
事務局:「教育行政重点施策への取組み」「社会教育関係団体への補助金」について、資料の概要説明。

議 長:事務局から報告があったが、何か質問や意見はないか。

委 員:第5次総合計画の基本施策のひとつの「子どもが健やかに生まれ育つ環境づくり」とはどんなことか。詳しく教えていただきたい。

事務局:子どもを取り巻く環境は日々悪化しており、子どもたちが安心して過ごせる場所が少なくなってきている。家庭や地域など子どもたちの身近なところで安心安全な居場所を確保し、健やかに成長していけるような環境を構築していくことと考えている。教育委員会では、放課後児童クラブの運営や放課後子ども教室、いきいき子ども支援事業などの施策を通じ、子どもが健やかに育つ環境づくりに努めている。

委 員:科学センターが展示更新を行い、入場者が大幅に増加している。すばらしい社会教育施設になりうれしく思っている。図書館の蔵書や公民館のネットワークが整備されつつある状況も良く理解できた。今年になって実施された青少年健全育成推進大会といきいき子ども支援の会・放課後子ども教室との合同研修会が既に終了しているようなので、その様子を聞かせて欲しい。

事務局:青少年健全育成推進大会は、青少年健全育成に対する市民意識の高揚を図る目的で、2月1日にライフパーク倉敷で実施した。中ホールで各中学校区育てる会の活動状況をパネル展示で発表し、大ホールでは「明るい家庭づくり」作文の市長表彰と受賞作文の発表、青少年健全育成功労者の市長表彰などを行い、その後、倉敷芸術科学大学の濱家輝雄氏の講演を行った。また、いきいき子ども支援の会・放課後子ども教室との合同研修会は、2月11日に市庁舎10階の大会議室でいきいき子ども支援の会のボランティアや放課後子ども教室のコーディネーターなどを対象に実施した。東京学芸大学から2名の講師を招き、地域でのボランティアのかかわり方についての講演と、子どもがけがをしたときのための救護方法の講義であった。

委 員:優秀な「明るい家庭づくり」作文を様々な人に知ってもうようにすることは大切だと思う。大会参加者以外も閲覧することができるようになっているのか。

事務局:「明るい家庭づくり」作文の受賞作品を作文集にしており、大会参加者や学校・社会教育施設に配布している。また、受賞作品の一部を全児童に配布している青少年くらしきに掲載し、家庭にも届くようにしている。

委 員:せっかくしていることなので、広く市民に周知したり広報したりすることは大変重要だと思う。よろしくお願いしたい。

委 員:公民館の図書室の図書の購入計画について伺いたい。公民館が子どもたちの居場所になるよう期待している。

事務局:公民館の図書室では、ネットワークシステムを導入し図書館の本を公民館で借りることができるようにしており、図書自体も図書館の管理としている。公民館の図書もできるだけ新しいものを購入するよう努力している。また、子ども読書活動推進計画の見直しの中でも子どもたちが図書に接しやすい環境を作っていくことをテーマにあげている。部屋の配置や構造など施設的に開放的でない場合もあるが、公民館図書室が子どもたちの居場所となれるよう、できる範囲で見直していきたいと考えている。

委 員:公民館の館長の人事についてだが、公民館は地域の社会教育の最前線であるという意識で、人物の選任や研修を行ってもらいたい。

議 長:公民館や児童館が子どもの居場所となれるよう、今後も重点的に取り組んでいただきたい。

委 員:様々な事業が展開されているが、子どもたちが活動する場所、子どもたちを育む場所としてどんなところがあるのだろうか。

事務局:教育委員会では放課後対策事業推進委員会を設置しており、子どもたちの放課後や休日の過ごし方について協議をしている。事業を実施する場所としては、小学1年生から6年生までを対象とする62の放課後児童クラブがあり、学校の余裕教室や学校の敷地内のプレハブで開設されている。また、6小学校区に放課後子ども教室が設置されており、学校内の施設や地域の社会教育施設を利用して活動を行っている。

5 協議
事務局:協議議題の「家庭・地域の教育力の向上について」説明。

議 長:続いて、社会教育関係団体を代表して社会教育委員になっていただいている委員に「家庭・地域の教育力の向上」を視点に、各団体の活動状況を発表していただきたい。
順に活動発表。
1 家庭教育学級(虹の会):平松 とも子 委員
2 子育て広場(中庄子育て広場):平松 玲子 委員
3 倉敷市子ども会連合会:杓永 浩二 委員
4 倉敷市婦人協議会:家守 美智子 委員
5 倉敷市体育協会:三宅 直人 委員

議 長:各団体の活動状況や課題について発表があった。皆様方の活動を通していかにすれば家庭・地域の教育力を向上させていくことができるか考えていきたい。まずは、各団体の活動状況について、質問や意見があればお聞きしたい。

委 員:今の子どもは、言葉レス、行動レス、モラル・マナーレスだといわれる。紹介があったように子どもを対象とするたくさんの事業が実施されているが、子どものほうから考える、会話する、行動するような取り組みを考えて欲しい。

委 員:子どもたちがコミュニケーションできなくなっている、自己表現ができなくなっている、といったことを大人がきちんと把握しているだろうか。そのことを認識した上で子どもと接するようにしていきたい。親がそういうことに気づいて欲しい。気づく場や考える場として研修会や講演会を活用してもらいたい。

委 員:私の団体に所属している子どもたちがあいさつできないことに憂慮している。あいさつの大切さを説明し、半ば強制的に指導している。また、普段の活動の中にディスッカッションを取り入れているが、意見が出なく、自己表現もできていない。私自身は文化の面から子どもたちに働きかけ、子どもたちの成長の一助となればと思っている。地域社会と行政がしっかり連携して取り組んでいくよう期待している。

委 員:子どもたちのコミュニケーション能力の低下については、学校教育に携わるものとして責任を感じる。今の社会は言葉を交わさなくても、買い物やバスに乗ることができる。また、ゲームが子どもたちに与える影響も大きい。様々な要素が関連しあっているようだが、話さなくても生活できる社会が、今の子どもたちを作っているようだ。

委 員:新年度になり、5月になって初めて子育て広場にやってくる親子に表情のないことが多い。話を聞くと、子どもへの接し方がわからないという親が多い。このままではこの先どうなるのか不安になることがある。ただ、続いて広場に来てくださると、スタッフの声かけや指導の成果もあるのか、回数を重ねるごとに、まずお母さんが笑顔になってくる。そうすると子どもの表情が豊かになってくる。やはり、小さい子どもへの働きかけ、小さな子どもを持つ親へのアプローチが重要だと感じている。

議 長:子育てに不安を持っている親は多く、子育て広場のような場を求めているのだと思う。ますます活躍できるよう期待する。

委 員:自分が生きるために、他の生き物の命をいただいているという意識を持つよう、幼稚園や地域の中で啓発活動をしている。その一環として「いただきます」「ごちそうさま」という感謝の言葉が言えるよう指導している。また、個食が多く一家団欒で食事をすることが少なくなってきているようだ。みんなが忙しくなってきているのは事実だろうが、親子のふれあいの場として楽しく食事を囲むことができるよう努めてもらいたい。

委 員:ファミリーサポートセンターで相談を受けている。母親たちは些細なことで不安になったり、子育てに行き詰ったりしているようだ。子育てにはマニュアルどおりにいかないことや、応用を利かせなくてはならないことが多々ある。子どもが生まれてひとつずつ経験を積み重ねて、親になって行くのだと思う。私たちの活動や市の事業にふれあうことで、何か学んで欲しいと思っている。また、今の親は孤独になりがちな環境にあるので、親子を一人にさせないことも地域の教育力の一つだと思う。

議 長:「家庭・地域の教育力の向上」を視点に、様々な発言をいただいた。意見は尽きないようだが、本日の意見は3つの局面に集約できるのではないだろうか。一つは子どもの発達を見守っていくこと、そして親自身が成長し自立していくこと、最後に行政の支援が必要であるということだ。これらが重要な要素として、様々な「教育力」向上につながっていくと思う。また、課題として、各所・各団体のネットワークづくりや相互の連携、情報交換・先進事例の紹介、学びの場の設定が求められており、今後委員の皆さんが率先して取組んでいかなければならないと思う。
「家庭・地域の教育力の向上」という社会教育の根幹にかかわるテーマで話し合いを持ったが、社会教育関係団体が活動していく上で、また、行政施策への取り組みを考える上で大変有意義な会議になったと思う。今後も機会があれば、委員の皆様の経験や知識を生かして、話し合いを続けていきたい。
 
6 閉会あいさつ  斉藤部長
   
     以上の議事録を、平成21年2月17日開催の平成20年度第2回倉敷市社会教育委員会議事録(要旨)とすることに同意します。
 
平成21年  月  日
             倉敷市社会教育委員会
             議 長  尾  崎   聡      印 
倉敷市教育委員会生涯学習課
〒710-8565  倉敷市西中新田640番地 【TEL】 086-426-3845  【FAX】 086-421-6018  【E-Mail】 edulife@city.kurashiki.okayama.jp

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