「高梁川流域の起業人」第10回

「高梁川流域の起業人」第10回

「高梁川流域の起業人」移動トリミングわんふる 代表 最相千聖さん

「わんふる」の車の前で「挑戦」と書かれた紙を持っている最相さんの画像


 総社市生まれ総社市育ちの最相千聖さん。小さい頃から動物好きで、高校卒業後、岡山市の専門学校に進み、犬や猫のトリミングを学びました。就職した動物病院ではトリマーとして活躍していましたが、ペットを送迎する時に乗り物酔いをすること、車を持たない飼い主が通院するのに困っているのを目の当たりにし、何か解決方法はないか探っていたそうです。


 起業への道は、6年間務めた動物病院を退職した後、専門学校時代の友人と再会したことにはじまります。「トリマーの仕事から離れようと考えていましたが、友人が移動トリミングサービスで起業したのを知り、もう一度したいという思いが強くなりました」と最相さん。これまで抱いていた課題解決にもつながることも、創業を決意する後押しになったようです。


 トリマーとしての腕は心配ありませんでしたが、経営の知識は皆無だったため、最初は戸惑うことばかりでした。そこで総社商工会議所の創業セミナーに参加。「知らなくても何をどうすればよいかわかった。個別指導もしてくれた」(最相さん)と振り返ります。



 もう一つの戸惑いは、顧客の獲得です。地元へのチラシ配りや友人からの紹介などでサービス内容を周知。じわじわ客を増やしていますが、まだ安定していません。最相さんは「動物にいかに気に入られるか。毎回毎回が勝負です」と謙虚に語る最相さん。ペットに、そして地域に愛情を注いでいます。


実際に車内でトイプードルのトリミングをする最相さんの画像