水道水の保存期間、残留塩素について |
水道水は、病原菌で汚染されることのないように、塩素で消毒しています。
なお、蛇口で0.1mg/リットル以上の塩素(遊離残留塩素)があることが法律で定められています。残留塩素があるうちは、細菌が発生しません。しかし、残留塩素はなくなりやすく、水の保存方法により減少する割合が異なります。容器が10リットル、20リットルと大型になるほど長持ちしますが、約3日間を目安として、水の交換が必要です。
なお、容器は密栓できるものを選び十分に洗浄してから使用してください。
また、暖かい場所では、水温が高くなり塩素が早くなくなりますので、保存場所は冷暗所にしてください。 |
浄水器について |
浄水器は、活性炭が使用されており、これが水道水中の残留塩素を吸着しています。塩素は、水道水が細菌で汚染されることのないように入れているものです。これがなくなると細菌が繁殖し、水質基準に適合しない水となる可能性があります。
また、浄水器の中に空気中の細菌が入り、活性炭の中で繁殖する場合があります。 |
味 |
水道水は、無味無臭に近いものですが、蛇口の水が普段と異なる味がする場合は、工場排水、下水、薬品等の混入が考えられます。塩辛い味、苦い味、渋い味、酸味、甘味等を強く感じられた場合は、クロスコネクションのおそれがありますので、直ちに水道局に連絡してください。
鉄、銅、亜鉛等の金属を多く含むと、金属味、渋みとなります。給水管にこれらの材質を使用しているときには、滞留時間が長くなる朝一番の水に、金属味、渋味を感じることがあります。朝一番の水は、なるべく雑用水として使われることをお勧めします。 |
クロスコネクション |
水道水を給水する管と、その他の目的の管(井戸水、工業用水、給油、冷却水等)とが直接連結されている器具(特に圧力を必要とするもの)またはバケツ等にホースの先が入っているときなどでも、水道水の圧力低下及び断水時などの一時的な負圧などにより、水道管に水道水以外の水が逆流することを言います。 |
事例 |
「雑居ビルから給水栓の水の出が悪く、その水を飲むと舌がピリピリする。」という問い合わせが寄せられた。現場を調査したところ、pH値、酸度等が異常値を示した。そこで、雑居ビルの各戸を一戸ずつ調査したところ、喫茶店で炭酸飲料製造装置(ソーダマシン)が給水栓に直結されており、ソーダマシンの逆止弁が故障し、さらに炭酸ガスボンベのバルブが開いていた。このため、炭酸ガスボンベから炭酸ガスが給水管内に入ったものと判明した。直ちに、ソーダマシンを停止し、排水を行ったところ異常は解消した。 |