水質相談黒色

水質相談黒色

 水質相談

色の着色 黒色
症状 魔法瓶の内側が黒色になる。
原因    給水管や湯沸器に使用されている銅管から、ごく微量の銅が溶け出します。その銅が酸化され、魔法瓶の内側に徐々に付着したため、黒くなったものと考えられます。
対策    湯沸器の水は、水温が高いため銅が多く溶け出している場合がありますので、飲用せず、食器洗いなどに使用してください。飲用には、直結の水道水をやかんで沸かしたものをお使いください。
   また、例えば朝一番に使用するときのように、長時間使用しなかったときには、使い始めの水に銅が多く含まれているおそれがありますので、飲用するときは1分間程流した後に使用するようしてください。このとき流した水は散水など雑用水として使用できます。
安全性    銅は人体にとって必要な成分の一つで1日に2~5ミリグラム摂取すべきとのデータがあり、食物では貝類や豆類などに含まれています。水質基準の値では1リットルあたり1ミリグラム以下となっていますが、これは味が悪くなるとか、布類やタイル類を青くすることがあることから定められた値です。
   銅管からの銅の溶出については、水質と深い関係があり、pH値が著しく低い場合、残留塩素が高い場合、水温が高い場合、水中の炭酸ガスが高い場合などに溶出量が多くなると言われています。ただし、水道水では、いずれの場合においても銅の溶出量は1リットルあたり1ミリグラムを大きく超えることはありませんので、安全性については問題はないと考えられます。
症状 アルミ製の鍋ややかんが黒色になる。
原因    アルミは鉄などと同様容易に腐食されるので、それを防ぐためにメーカーでは製造時にアルミの表面に皮膜をつくるアルマイト処理をほどこしています。しかし、この皮膜は非常に薄いものであるため、たわしや布などでの洗浄、煮沸の繰り返しなどによりはがれてしまうことがあります。
   このようにして露出したアルミは、水中の酸素による酸化反応や給湯管から微量に溶け出す銅、卵の殻などに含まれるカルシウムなどにより腐食され、アルミ面に微細な凹凸ができます。この凹凸が光を吸収して黒く見えるのが原因であるとされています。この現象を「アルミニウムの黒変化現象」といいます。
対策    アルミ製品は、たわしや布類でこすったりしないで、使用後は乾燥することをお勧めします。また、鍋ややかんを空炊きしたり、水道水をつぎ足したり、中に水や食べ物を長時間放置したりしないようにすべきです。それでも、長い間には、この現象が現れてきます。
症状 水切りかご、風呂のタイルが黒色になる。
原因    水道水は、塩素消毒しているため、細菌やカビはいません。したがって、空気中のほこりの付着、細菌やカビの繁殖が原因であると考えられます。
対策    洗剤でよく洗い、取れにくいときは漂白剤を使用してください。こうした現象が頻繁に起きる容器や浴室については、こまめに洗うとともに通気をよくして十分乾燥させることをお勧めします。