臨床工学科
臨床工学技士1名で業務を行っています。「臨床工学技士」の歴史は比較的浅く、昭和62年に成立した「臨床工学技士法」で定められている医療資格です。当院では平成30年4月の新病院開設と同時に臨床工学技士が誕生しました。
臨床工学技士に対する通称は、ME(Medical Engineer)とCE(Clinical Engineer)の2つが存在しますが、当院では「MEさん」の通称で呼ばれています。
医療機器管理業務
輸液ポンプ、シリンジポンプを始め、病棟等で使用される医療機器を安全に使用できるよう、1患者1使用後必ずME室に返却し、使用後点検・修理・部品交換等を行った後に貸し出しすることを原則としています。こうすることで、効率的かつ適切な運用ができるよう一元管理しています。また、各部署設置の医療機器に関しても、安全に使用でき、機器の性能が維持できるように定期メンテナンスを行っています。高度管理医療機器(人工呼吸器、輸液ポンプ、除細動器等)に関しては、年間点検計画・実施表を作成し、購入から廃棄まで機器のライフサイクルを管理しています。
医療機器の不具合、修理対応窓口業務
院内の医療機器・医療器具に不具合が発生した際の連絡窓口の役割をしています。各部署から不具合等の連絡があれば、まず現場に向かい状況把握に努めます。MEで対応可能な場合は現場対応をし、メーカー修理が必要と判断した場合は対応業者へ連絡を取り修理を進めていきます。ME経由で不具合対応することにより、院内で修理可能となればコスト削減につながることと、機器がどのような原因でどういった不具合が発生しているかの具体的な内容をメーカーに伝えることができるため、現場スタッフが関わる不具合対応の時間軽減につながります。
臨床業務
- 病棟で使用している人工呼吸器が正確に作動しているか、また安全に使用されているか、点検・確認のラウンドを行っています。
- 救急外来・病棟での人工呼吸器の患者装着、機器の操作、生体モニター装着等を行っています。
- 腹水濾過濃縮再静注法(CART)を行っています。
- ペースメーカーチェック(1年または半年に1回業者による)の立ち会いを行っています。
院内教育業務
輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器等の正しい取り扱い方法を習得できるよう、毎年研修を行っています。また、新規導入機器の講習会、各部署から依頼された勉強会も行っています。
院内各種委員会参加
- 医療安全管理委員会
- セーフティーマネージャー委員会
- 救急医療検討委員会
- 災害対策委員会
- 医療ガス安全管理委員会
認定資格
- 透析技術認定士
- 第2種ME技術者
その他
「臨床工学技士の業務追加に伴う厚生労働大臣指定による研修」修了