アレルギー科
診療科のご案内
当院では、子どもから大人までのアレルギー性疾患に対して専門医が診療を行っています。
ご活用下さい。アナフィラキシー治療のエピペンの処方も可能です。
外来診療予定表
一般外来
診療枠 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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午前 | ― | ― | ― | ― | ― |
午後 2時~4時 |
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小児のみ 寺岡 通雄 ※予約制 |
― | ― |
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草場 隆 ※予約制 |
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小児のみ 岡山 良樹 ※予約制 |
専門外来
診療枠 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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午前 | ― | ― | ― | ― | ― |
午後 |
― |
アレルギー外来 2時~3時30分 江田 良輔 ※予約制 |
― | ― |
アレルギー外来 小児のみ 2時~3時 岡山 良樹 ※予約制 |
スタッフ紹介
江田 良輔/Eda Ryosuke
- 役職
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院長
- 資格等
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医学博士
岡山大学医学部医学科 臨床教授
日本内科学会認定総合内科専門医
日本呼吸器学会認定専門医・指導医
日本アレルギー学会認定専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会認定専門医・指導医
日本結核病学会結核・抗酸菌症指導医
日本プライマリ・ケア連合学会認定プライマリ・ケア認定医
日本呼吸器学会認定ICD
日本医師会認定産業医
『The Best Doctors in japan 2018-2019』
『The Best Doctors in japan 2020-2021』
『The Best Doctors in japan 2022-2023』
『The Best Doctors in japan 2024-2025』
- ひと言
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内科一般に対応しますが、呼吸器全般、アレルギー領域が得意です。
COPD(肺気腫)、気管支ぜんそく、間質性肺炎、肺がん、難治性肺炎など、肺の病気が心配な方はぜひご相談ください。禁煙外来もご活用くださればうれしいです。できるだけ多くの皆様にお役にたてる医療をご提供できますよう尽力いたします。
寺岡 通雄/Teraoka Michio
- 役職
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小児科医長(兼)アレルギー科医長
- 資格等
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医学博士
日本小児科学会認定専門医
臨床遺伝専門医
日本アレルギー学会認定専門医
新生児蘇生法「一次」コースインストラクター
- ひと言
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こどもは成長するにつれていろいろなアレルギー疾患を、形を変えながら順番に発症することがあります。小児期に多い、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎の診断と治療を行っています。
草場 隆/Kusaba Ryu
- 役職
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耳鼻いんこう科医長(兼)アレルギー科医長
- 資格等
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日本耳鼻咽喉科学会
日本喉頭科学会
頭頚部腫瘍学会
気管食道科学会
- ひと言
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頭頚部腫瘍を主な専門としています。
頭頚部領域の悪性腫瘍は早期発見が重要です。
早期に発見できる場合とそうでない場合で生命にかかわる度合いに非常に差があります。
何もなければ幸いですが多少神経質なくらいが一番です。
痛みがない首の腫れがあったときは出来るだけ早期に当院を受診して下さい。
なお,良性疾患や慢性副鼻腔炎等の治療は児島周辺の開業医の先生方との連携により行っております。
モットーは「餅は餅屋に」です。
患者様と御家族に御納得,御満足いただけるように努力してまいります。
岡山 良樹/Okayama Yoshiki
- 役職
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小児科医長(兼)アレルギー科医長
- 資格等
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日本小児科学会認定専門医
日本アレルギー学会認定専門医
NCPR instructor (日本周産期・新生児医学会)
PALS instructor / BLS instructor (AHA)
- ひと言
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小児科疾患、特にアレルギーを専門としています。
食物アレルギー、喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎などお気軽にご相談下さい。
アレルギーのお話
アレルギーとその対応策について
1 アレルギーとは
人間には体内に侵入してきた異物に対しての防御機構(免疫反応)があり、人によっては特定の物質に対して過剰な免疫反応を起こす現象があります。これが「アレルギー」で、引き起こす原因物質を抗原(アレルゲン)といいます。
2 アレルゲン
数多くあり、主なものはホコリ(ハウスダスト)、ダニ、カビ、花粉、イヌやネコのフケ、食べ物などがあります。
最近の住宅は、気密性が高く、暖かで湿度が高いため、ダニが繁殖しやすい環境です。ダニの絶好の住家はタタミ、じゅうたん、寝具、ソファー、ぬいぐるみなどで、カビも同様で湿気を好みます。
イヌやネコ、ハムスターなどのペットの毛やフケや分泌物は、そのものがアレルゲンになりますが、ダニも増える原因となります。
花粉ではスギ、ヒノキは春、ハルガヤ、カモガヤは夏、ブタクサ、ヨモギは秋の代表的なアレルゲンです。
昆虫ではガやユスリカなど、食物では卵、牛乳、大豆、小麦、ソバなどが主なものです。
アレルゲン以外にもアレルギーを発症、増悪させるものとしては排気ガス、タバコの煙などがあります。
3 遺伝的要素
アレルギー関連の遺伝子の解明が進められていますが、今だに確立はしていません。
両親、兄弟、親族にアレルギー(アトピー)体質の人がいる家系では、同じ環境下でもそうでない人に比べ発症率は高くなります。
4 アレルギーが起こる仕組み
アレルゲンが侵入して担当免疫細胞が働きIgE抗体(免疫たんぱく質)が作られ再度、該当アレルゲンに暴露すると化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエンなど)が担当細胞(肥満細胞や好酸球など)から放出され、色々なアレルギー症状が起きます。
5 アレルギーマーチ
食物アレルギーを起こした子どもが次はアトピー性皮膚炎、それから気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎と次々と成長とともにアレルギー疾患が発症していくことがあります。これを「アレルギーマーチ」といいます。できるだけ早くアレルギーの原因検索を行い、環境改善をし、治療を正しく行うことが大切です。
代表的なアレルギー疾患
今や日本人の3人に1人は何らかのアレルギーがある時代です。
(1) 食物アレルギー
乳幼児期は腸管の消化機能が未発達なため、大きな食物アレルゲンがそのまま血中に入りアレルギーを起こしやすくなります。3歳を過ぎ成長するにつれてアレルギーを起こさなくなり、6歳になると8割が無症状となる傾向があります(アウトグロー)。
除去食が基本ですが、栄養のバランスを崩して成長の障害にならないよう工夫します。ストレスを貯めるとよくありません。
(2) アトピー性皮膚炎、慢性じんましん、アレルギー性接触皮膚炎
生後2~3ヶ月頃より顔から始まり徐々に体、四肢にかゆみの強い湿疹が出現します。食物やダニ、カビなどがアレルゲンとなります。
スキンケアが大切で、皮膚を清潔に保ち、ぬるま湯を使い、ゴシゴシ洗い過ぎず、乾燥症状には保湿剤(ワセリンやウレパールなど)を用います。
成人発症のアレルギーも増加しており、環境を整備して、ストレス解消に努めます。
薬物療法はステロイド外用薬が主体となりますが、最近は非ステロイド性の抗アレルギー外用薬もあります。全身症状が強ければ抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服を併用します。
(3) 気管支喘息
空気の通り道の気道に起こるアレルギー性の「慢性炎症」が病態です。炎症の程度がひどくなると咳、痰が増え、気道が収縮して呼吸困難発作をきたします。気道過敏性が強い人ほど重症化しやすくなります。
小児喘息は大抵6歳までに発症し、対処法を誤らなければ、7割程度は思春期までに自然寛解(無治療で症状がでなくなる、アウトグロー)します。3割は成人喘息に移行し、1割は難治性喘息になり得ます。
重症化させないためにはまず、アレルギーの原因検索をし、環境整備(精神面も含めて)をして、適切な薬物療法を行い、病気を「自己管理」していく姿勢が重要です。喘息はきちんと管理すれば、普通の健康な人と同じように活動できますし、現に喘息で治療中のオリンピック選手もいます。ただし症状があるのに放置し、いい加減に過ごすと「発作で死亡することがある病気」であることは明記しておきます。
薬物療法は長期管理薬として吸入ステロイド薬が主役で、早期使用で確実に重症化を防げます。ロイコトリエン拮抗薬や去痰薬、短期のプレドニン内服薬を併用することがあります。最近は吸入ステロイド薬と長時間作用型β2刺激薬の2剤の配合薬、さらに抗コリン薬を加えた3剤の配合薬が登場し、難治例にも効果を発揮しています。発作時には短時間作用型β2刺激薬を上手に用いて、QOLを高めます。こうした吸入薬、内服薬を工夫しても病状が管理できない重症難治性喘息に対して、最近では皮下注射を定期的に接種することで、劇的な効果を発揮する薬剤(生物学的製剤)も開発され、活用されていますが、薬価が高額で国の高額療養費制度を用いての使用など、専門医での処方が原則です。
(4) アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症
通年性のアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎の原因はハウスダスト(ダニ)、カビ、ペットの毛やフケが主なものです。季節的には、春のスギを代表とした花粉症があります。
対応は生活環境の改善に尽きます。ほこりの溜まりやすいところはこまめに掃除機を使い、また拭き掃除をします。畳の上にじゅうたんはダニの最も好む環境なので避けましょう。布団はできれば天日干し、湿気を取ります。
薬物治療の他に、スギ花粉症では少し時間がかかりますが(2年程度)、根本療法(免疫療法)として減感作療法が有効です。アレルギー性鼻炎があると気管支喘息を発症しやすいので、症状が続けばきちんと鼻炎は治療しておく必要があります。スギ花粉症の舌下免疫療法(シダトレン)は当院で可能です。
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